筆談


主人の知り合い夫妻に、もうすぐお子さんが誕生します。
「その後、奥様の体調はいかが?」かと尋ねたところ「順調で、今は(胎児との)筆談にハマっているらしい」という回答が。


奥様のお母様が「読みなさい」と『胎児と筆談しちゃいましょう(本当のタイトルではありません)』という本を買って来られたそうで、初めは「ほんまかいな」とバカにしていた彼女も、読み終わる頃には甚く感動し「私もやってみる!」と目を輝かせて紙とペンを探しに小走りで部屋を出て行き。
早速「私が言ってる事わかる?」と書くと、赤ちゃんが「トントン」とお腹をノックしたというではないですか。普段の胎動とは明らかに違うと言うのです。アンビリーバボー。


興奮気味な奥様に触発され、ご主人も本をパラパラしてみると。
胎児との対話に関する書籍は様々なタイプが出版されていますが、その本はすごい事になっていて、胎児が「掃除は毎日しなくてもいい」とか「今日の夕飯は簡単に済ませよう」等、指示までしてくれて、最終的には出産方法の相談までし合うと言うではありませんか。面白過ぎる。


掃除とか夕飯の支度とか、妙にリアルで「もっと他に伝えるべき事があるでしょうが」と思いますが、母親(妊婦)が「それを言い訳に」と望んでいるのであれば、いや失礼、子供(胎児)が「何を差し置いてもそれを伝えたかった」というのであれば、仕方がない。


いやー、もう少し早く言っていただきたかった。私も是非やってみたかった。
「公園にはハトがたくさんいるから行かなくていいよ」とか「ハワイで産んでくれないと怒っちゃうよ」とか「今すぐ宝飾品を買いまくりなさい」とか「少なくとも月に1度は飲みに行きなさい」とか、色々指示されたかったなー。


肝心な、本のタイトルを忘れてしまった主人。
早急に、もう一度聞いてきてください。