舟屋


母の友人であるテルエさんのお母様・マキコさんが亡くなられて一ヶ月強(瑛子さん→2008/02/20の日記のお母様でもある=テルエさんと瑛子さんは姉妹)。
テルエさんから連絡があり、マキコさん(=万亀子さんとお書きするおめでたい名前。我が家ではカメコさんとお呼びしていた)の絵を数点譲っていただけることに。


カメコさんは、最期まで現役の画家でいらっしゃいました。ご親族の間でも周囲でも、そして私の中でも「ああいうおばあちゃまになりたい」の代表で、最期までしっかりと、そして93歳までお元気でいらしたこともあって「大往生だ」と、お葬式は半ば“お祭り”感覚。
柔和なカメコさんは皆のアイドルで、母は娘同様に可愛がっていただきました。もちろん私も。父方が神戸出身の我が家は、神戸生まれ・神戸育ちのカメコさん一家と良いお付き合いをさせていただいておりまして。


カメコ画伯は、つい数年前まで個展を開かれていて、30年近く前から私の実家にもカメコさんの絵が飾られていました。私は、カメコさんの絵を見ながら育ったと言っても過言ではなく。


数年前から「わー」っと思っていた絵がありました。
カメコさんは、5〜6年前まで実際に旅をされて絵を描いていらしたのですが、私の母は割と南仏モノ等を好み、我が家にはカメコさんin海外の作品が多くありました。
もちろん、それらの絵も素晴らしく素敵なのですが(これがまた、和空間に映えるから面白い)、私は京都・丹後半島で描かれたという舟屋の絵をとても気に入っており、ポストカード化(カメコ画伯は、ポストカードの他にも扇子に自分の絵を印刷する等、当時で言う“斬新”なことが十八番)されたら是非買おうと思っていたほど。されなかったので=買えなかったのですが、今回テルエさんが「お譲りするわ」と言って下さった中に、なんとその絵が。


写真だと、伝わらなくて難しいけれど。
1998年。83歳の時の作品『丹後半島伊根舟屋』。


迷わず、それにいたしました。
棟方志功のコースター同様(2008/03/14の日記フレーミングしたいと思います。やった。ありがとう、テルエさん、そしてカメコさん。
ここのところ、こういう運がついている。嬉しい。船の絵は“出船・入船”と言って縁起も良い。さて、背景色はどうするか。海に合わせた色にするか、木の緑に合わせた色にするか。それとも、舟屋を主人公にするか。