名前

連日、コメント・メール等ありがとうございます。お陰様で順調に回復しておりますが、相変わらず“ナオコお婆ちゃん”歩き(カックラキン大放送『ナオコお婆ちゃんの縁側日記』より)です。


さて、子供の名前が決まりました。
ダンナは「明日までに書類が揃えば年末調整に間に合うから」とやたら急ぎ、一生の問題だというのに「確定申告は大変」と意味不明な台詞を言い続けていました。
あんなに時間があったんだから、色々調べれば良かったのに、妊娠中いくら「ちゃんと名前考えてるの?」と聞いても「まあ、いくつか候補はあるんだよ」とか「俺は字画は気にしない、世の中の“凶”の人が皆んな不幸だったら大変だ、響きとインスピレーションで決める」と余裕ぶってたくせに、いざ付けるとなったら字画が気になり出したようで、散々「あーでもない、こーでもない」とやっていました。どうなりたいんでしょう。


そもそも字画が気になり出したキッカケは『待ち時間』にあったようです。51時間ですからね。最後の方はする事もなくなります。
「試しに」と携帯電話から姓名判断サイトを覗いてみたらしいんですね。そしたら、候補に挙げていた名前がことごとくNGだったようで、しかも『奇人変人運』とか『家庭崩壊運』とか極端に悪いものばかりで、仕舞いには『女性関係でモメる事が多いが、一向に反省できず、繰り返し同じ事をする』なんて、やけに具体的な指摘まで受け、さすがに「気にしない」と言っていたダンナも「悪いと知ってて敢えて付けるのもどーだろうか」となったようなのです。そこから急に本を買いあさり、狂ったように字画を調べていました。
私も、そもそも字画にこだわる気がなかったので知らなかったのですが、あれって漢字本来の“画数”と数え方が違うんですね。よくシステムがわかりません。
あと、その名前に対しての『イメージ』っていうのが書かれていて、それが『天気』で表現されてるんですね。『快晴』は何となくわかります、例えば『雷』はどういうメッセージなんでしょう。ビカビカビカーッ!って感じで“ドカンと一発当てる派=大成する”って意味なのか、それとも、近寄ると感電しそうな勢いです的“要注意人物”って意味なのか、いずれにしても理解に苦しみます。


「うちのオヤジの名前と、お義父さんの名前を組み合わせたやつで調べたら結構良くてさ」と言われた時は焦りました。『○○ヒロ』とか『ヒロ○○』になるって事です。とんでもない話です。激しく抵抗しました。あれだけ「響きとインスピレーションを」と言ってたくせに、ヒロシのどこにインスピレーションを感じたというのでしょう。
だったらまだ、名字+名字の方がいいです。
子供の性別がわかってからの話なんですが、ある日ダンナがテレビを見ていたら、画面に妻夫木クンが映っており「妻夫木って付けようかな、モテそうだから」って『聡じゃなくて名字の方かよ』事件っていうのがあったんですが、それを思い出しました。


ダンナの名前は『ケンイチロー』というんですが、やっぱりどうしても、ダンナから1字とって付けたいという思いが消えず、最終的に『ケンショー』に決定しました。ちょっと坊さんチックですが、まあいいでしょう。鳥からかけ離れて。どんな運勢だったかは忘れました。もう、悪くなければ何でもいいです。
だってあれ、気にしだすとキリないんですよね。ケンタも『健太』だとダメだけど『健多』だと運勢がいいって言われても、健多って付けた時点で浮いちゃってしょうがないし、そこまでしてこだわって果たして幸せなのか?って話です。
それでもやっぱり「健多にしたい」と言ったところで、もう役所に届けちゃったので今更修正はききませんけどね。


昨日は出産ラッシュで、1日に5人も分娩があったみたいです。どうりで夜中バタバタしてると思いました。深夜2人、明け方1人、日中2人です。
で、隣の部屋に新しい方の名前が入ったのですが、なんか見覚えのある名字なんですね。そこまで珍しくはないけれど、知り合いにこの名字の人はいないな、ってレベルのお名前なので“見れば思い出す”のですが、どうもイルカな気がします。
名前を見つけた時、思わず「あ」って言ってしまったんですが、本当にイルカと入院時期がかぶるなんて、自分の“笑い”に対する強運さを神に感謝しました。分娩でここまで逸話を残し、これでイルカにまで会えるなんて、まるでドラマのようではないですか。そんなドラマないけど。
でも、イルカが病室の外を歩けるようになる頃には、私はきっと退院なんだろうな。順調にいけば、土曜日退院だそうなので。
イルカ、がんばって回復してくれ。そして、今回これだけ苦しんだ私にご褒美としてあなたに会わせて。