ご褒美

今日は沐浴指導がありました。
色々説明を受けましたが、こわいですね。ツルッといっちゃいそうで。今は便利グッズがたくさんあって、ベビーバスに装着するハンモック状のネットなんかがあるので心強いですが、目の周りを洗う時や、髪を洗う時に耳に水が入らないか等、何かやらかしそうでコワイです。あと、綿棒や爪切りもどうしたもんか、って感じです。


ところで、本日『大事件』がありました。沐浴指導での出来事です。
指導室に行こうと病室を出たところで、隣の病室のドアが開きました。「イルカ!」と胸をときめかせていた隣人は、私の記憶違いで全く別の方でした。イルカとは似ても似つかない茶髪の人でした。術後すぐで辛そうでした。
そうだよな、そんなうまくいくはずないよな、茶髪の人、どうかお大事に、と肩を落として指導室に入り、説明を受け始めました。
いつまでもガッカリしていられません、これだけは聞き逃したら大変。退院した日から自分でやんなきゃいけないんですからね。
そんな事を考えていたら、沐浴のモデルにケンショーが選ばれたので焦り、初めはそれだけに気を取られ、周りに全然目がいってませんでした。少し経って余裕が出てきたので他のママ達を見回すと、なんと隣にイルカが!
何度も見ました、間違いなくイルカです。パジャマにカーディガン姿のイルカです。またビミョーなパジャマが尚ステキ。神様はこんなにすぐ私にご褒美を(T_T) ありがとう、神様ありがとう、アーメン。


イルカは、またも食い入るように指導を聞いています。穴があくほどケンショーを見つめ、不謹慎ですが、一瞬「ケンショーが溶けだすんじゃないか」と不安になりました。ごめんね、イルカ。
看護士さんが手際よくクルクルとケンショーを洗い、体を拭き、各所を消毒、肌着を着せ「・・・と、こんな感じですね、ここまでで何か」と言い掛けた時「きた!」と思いました。
「質問がある」「あの、おへその消毒は」、裏切らない、イルカは決して裏切らない。今回は「はい」もなし、挙手もなしで「あの」始まりの“食い気味クエスチョン”でした。


入院すると、お母さんと赤ちゃんは同じ番号が入ったリストバンドを装着します。真ん中で切り取れるようになっていて、両方にお母さんの名前が記入されています。赤ちゃんが寝ているベッドにもお母さんの名前や生まれた日時、体重等が書かれていますよね。
日曜日、私はまだ瀕死でウンウンうなっていたので会っていないのですが「赤ちゃんだけ見たい」と一早くユミがお見舞いに来てくれました。ユミ兄やチーちゃん、姪っ子ちゃん甥っ子ちゃんも皆んな一緒に来てくれたのです。ありがとう。ダンナと母と話して帰っていきました。
その時、ケンショーの隣に“○○ユミ”さんという方のベビーが寝ていたそうで「ミッチの隣がユミなんて」と盛り上がったんだとか。
その話は聞いていたのですが、イルカのリストバンドを見ると、何とその“○○ユミ”さんではないですか。こんな出来た話ってあるでしょうか。一番笑ってはいけない時期に、ここまで材料が揃うって。幸か不幸かわかりません。酷です。


イルカは私より先に入院していたので、私よりシャキシャキしており、アクティブでした。
丁度、イルカの病室の前に、赤ちゃん用の体重計があるのですが、誰でも好きな時に計っていいシステムになっています。イルカは、病室からそこまでイルカベビーに話し掛けながら移動する為、廊下にいると直ぐわかるんですね。
はーい、体重計ろうねー、どのくらい増えたかなー?(体重計がピッという)もういいですよーって、よかったねー、はい、じゃあ、お部屋に戻りましょーねー、んー?なーに、なんでそんなお顔してるのー(この後も続いている)
と、こんな具合です。廊下でも自分のペースを崩さないのがイルカなんだなーと感心いたしました。
私は明後日退院なので、あと1日ですが、イルカを堪能したいと思います。