退院

無事、退院しました。
chee-chan、小さん、こざるちゃん、yopiee、まみあ、パイン、nami、らぶ、テンコ、sizpee、コメントありがとう。まとめてここでお返事させてください。その他、メールを頂いた方々もありがとう。お陰様で“ナオコお婆ちゃん歩き”から脱し、背筋を伸ばして歩行できるようになりました。冬なのにまだ湯槽に入れなくて(シャワーは可)痛み以外の『辛さ』も残っていますが、がんばります。


今日は、最後に、婦長さんやその他お世話になった看護士さん、リーダー・イルカ、10日組、13日組から「皆んなで写真を撮りましょう」と誘って頂き、図々しくイルカの隣をキープしました。
初めは、せっかく誘って頂いたのに「顔描いてないから嫌だな、服もメチャクチャだし」なんて思いながらロビーに向かったのですが、行ってみたら、13日組の1人が「バリの民族ダンス?」レベルでフルメイクになっており、引きました。


やっぱり、TPOって大事ですね。病院で鉄仮面並みの化粧は滑稽に映ります。
もう『赤ちゃんの記録』は始まっているわけで、写真やビデオを撮るからと、気合いを入れてしまった気持ちは同じ女としてわからなくはないですが、産婦人科のロビーで『夜の蝶』の笑顔はいただけない。アイシャドーも入れ過ぎて本当の『影』になってる始末。まとめた髪も“夜会巻き”に見えてきますし、抱いている赤ちゃんもワインボトルと間違えます。
お産って病気じゃないのに、それでも「滑稽」なのですから、本当に病気で入院した場合は尚更“場違い”って事になります。皆さんも、退院の際はお気をつけください。いくら嬉しくて赤ちゃんとたくさん思い出を残したくても、過度のメイクは危険です。
「そんな事言ったって、私の場合『赤ちゃん抱いてんの誰?』って事になるのよ」とか「スッピンで歩く事は世間に迷惑がかかる」という方は、やり口の汚い厚い『ナチュラルメイク』を心掛けましょう。口紅やアイシャドーの色、エジプト壁画的アイラインには細心の注意が必要です。お出かけではありません、これから家に帰るのです。そういうメイクは繁華街で存分に堪能を。さもないと、私みたいな人と入院が重なった日には、もれなく恥をさらす事になります。


また、退院時の洋服にも気を配らなくてはなりません。私はそもそも、それ自体用意するのを忘れており、ヨーコに『準備する荷物』を指導して貰うまで考えていなくて、ハッとさせられました。
「そうだ、退院する時はマタニティじゃないんだ」と気付き、自分のクローゼットから普通の服を物色したのですが、半年以上“普通服”を着ていなかった為、自分がどんな服を持っているかスッカリ忘れていました。見ているうちに思い出してきて、適当に楽そうな服を詰めてきたつもりだったのですが、誤算があり、結局着てきたマタニティを着て帰るハメになりました。
私、産んだらすぐお腹はペタンコになると思ってたんです。さすがに、いきなりペタンコになるとは思ってませんでしたが、4〜5日もあれば徐々に萎んでいくだろうと考えていました。皮はたるんでいたとしても。だから、入院中にお腹も治まり、妊娠前に「少しゆるい」と感じていたパンツ類なら履いて帰れると思ったんですね。
また、退院前日に検診で体重を計ったのですが、最終体重より8キロ減っていたので尚更「余裕じゃん」なんて思っちゃいまして。普通、赤ちゃん+羊水+胎盤で5キロ減っていれば御の字とされていますが、それより大幅に記録を更新してたので「そんなに帝王切開は辛かったのか、震えるのも悪くないな」とほくそ笑んでいました。
そしたら全然違いまして。個人差もあると思いますが、子宮が元通りの大きさに戻るには6〜8週間かかるんだそうで、現在の私のお腹は「妊娠4ヵ月」くらいの大きさです。入院中は、傷口を保護する厚手のガーゼに、締め付ける意味で腹帯をグルグル巻きにされていて、それらが嵩張ってるだけだと思ってたんですが、取っても嵩張ったままなのでした。


結果、持ってきた服は全く意味を成さず、生まれたての赤子をマタニティ姿で抱くという、不思議な光景で病院をあとにしました。そして、誰が一番“滑稽”かって、それは『夜の蝶』でもナニモノでもない、私なのでした。