クリスマス祝会

mitch-mitch2011-12-20

二学期終業式。教会附属のO幼稚園ではクリスマスを祝い、子ども達がページェント(降誕劇)を演じる。
年少組から年長組まで、どの園児にも役はあるのだが、長い台詞を覚える関係上、要の役は毎年、年長組が演じる。さすがに飼い葉桶の中のイエス様は人形だが、マリア様役、ヨゼフ様役、三人の博士やヘロデ王、ローマ兵、大天使ガブリエル等、配役は全て年長組。これもまた年少組の時から、同じ劇に出て、すらすらと台詞を言うお兄さんお姉さん達に憧れ、誰しもが何の役をやりたいか、心に秘め、三年間温めているのである。
今年もこの配役にドラマがあった。よく、今どきの学芸会の配役は変わっている(主役が何人もいたり)と聞くが、私はそれには反対の意見である。担任H先生からも事前にお話しがあったが「どれも大切な役です。教員側で決めることもしませんし、くじ引きもしません。子ども達で話し合い、決めていきたいと思います」とのことだった。そう、本人達が納得をして、話し合って決めれば良いことだ。親がしゃしゃり出てどうこう言うからおかしくなる。
結果を聞くと、全てが納得する配役になっていた。皆ピッタリの役なのだ。正直、途中涙を流した子もいたと言う。でも、最後にはきちんと納得して、違う役へ移行した。それで良いと思う。ケンショーも、第一希望とは違う配役となったが「迷っていたら、○○ちゃんが、ケンショーくんは天使にピッタリだよ、天使は女の子のイメージだけど、大天使ガブリエルって男なんだよ知ってる?って言ってくれて、自分でもやってみたいって気持ちに変わった」と言っていた。
劇は、素晴らしいものだった。年中組は聖歌隊を、年少組は馬小屋の動物たちを演じてくれた。年少組なんて、台詞を言うタイミングで先生に背中をポンと叩かれ合図され、なんとか言えるレベル。たどたどしさが可愛くて、主任先生から会が始まる前に「本人達は真剣だからくれぐれも笑わないように」とご注意を受けていたにも関わらず、ドッと笑いが起きてしまった。
ケンショー大天使の台詞が第一声だったので、ケンショーの声量で他の子ども達の声量も決まってくる大切なキーを担っていた。見ているこっちが緊張してしまい、手のひらに汗をかいた。早口でもないし、はっきりと、上手に言えたと思う。


 
劇の後は、各クラスに分かれて親子プレゼント交換会。年長組は今年、絵本を作ってくれた。頭に☆をつけている右上の写真は、その絵本の裏表紙に先生が貼って下さったものだ。以下、H先生。
「子ども達が発した言葉をそのまま、私が書き起こしました。言い回しがおかしかったり、そのお宅独特の言葉で表現されていたり、存在しない単語が出て来る本もあります。ですが、今の子ども達がぎゅっと詰まった本です。大切に読んでください」
ケンショーは「りょこうものがたり」という本を書いてくれて、家族で広島へ旅行に行き(フィクション)ホテルに着いたら鍵が間違っていて、ロビーと宿泊階を延々にエレベーターで行ったり来たりするという、言わばドタバタコメディーである。折角広島へ行ったのに、広島について一切書かれていない。そりゃそうだ、広島へ行ったことないんだもん。我が子ながら、ある意味、ちょっとセンスを感じる作品だった。
私からは、路線図好きのケンショーへ、東京路線図のワークパッド(A3サイズ程の用紙をラミネート加工した。下敷き代わり)。以前からケンショーが「どうして路線図って、漢字と英語しかないの?」と言っていて、ひらめいた。そうなのだ、ひらがなの路線図というのは探すと意外に無い。四月から小学生になるし、漢字をこれから習うのだから・・・と初めは躊躇していたが、地名は大人でも難しいし、低学年で習う漢字は限られているし・・・と、作成することにした。東京メトロ都営地下鉄、JR、私鉄を含めるとかなりの駅数で、なかなか作り甲斐があった。手作りなのでボヨボヨで野暮ったいのだが、大変喜んでくれた。子どものツボってそんなもんなんだな。
とっても良い祝会だった、クリスマスおめでとう。