emergency exit

新学期が始まり、園で「夏休みの思い出を絵にしましょう」ということになったらしい。ケンショーは何を描いたのか?と聞いてみると「非常口のマーク」と言うではないか。
耳を疑った。夏休みとの繋がりがわからないし、ケンショーが非常口を知っていると思わなかった。園で毎月防災訓練をしているから覚えたのであろうか?(今月は、始業式翌日が防災訓練だったので特に印象的で、夏休みの思い出が飛んでしまったのであろうか?)
聞くと「(何そんなに不思議がってんの?風に)ホテルの廊下にあった緑のマークよ」と、ケタケタ笑いながら言われた。どの宿泊施設でも、部屋に入る前に係の方から「あちらが非常口です」と案内される、それである。それを描いたと。全く笑えない。約60日の夏休みの思い出が非常口だったとは。様々な企画が走馬灯のようにグルグルし、一気に疲れが出た。


その会話をしたことで追い打ちをかけたのか「非常口ごっこしよう」と言い出した。なに?非常口ごっこって?どうやるの?
ただひたすら、非常口マークのマネをするだけ。家中を移動し、ケンショーの「はい!ここ!」の合図でポーズをとる。昭和のお笑いコンビ・ゆーとぴあの「よろしくね!」みたいに。体力が異常に奪われる。太腿と腕が痙攣し始めた。



心も体も、夏休みの代償は大きい。