野球大会


主人の会社のチームが出場するという野球大会に行って来た。大きな声では言えないが「強い方」ではないらしく、失礼な話、午前中で終わるだろう・・・と軽い気持ちで観に行った。遠いのだが、健保が管理する広大な場所。6面ある野球場以外にも、サッカーグラウンドや陸上トラック、テニスコートも複数面あり、子ども達の遊び道具と自転車を積んで行って、飽きたらボール遊びか、そこら辺で自転車を乗り回していればいいわ、ぐらいに思っていたのだ。
最寄り駅から30分というアクセスの悪さ、運転しない人は来る気なくすよ、という僻地。そして昨年、練習風景を少々紹介したが牛が放牧されているのんびりムード。故に応援団もまばらである。が、参加社数は200社強という案外しっかりとした大会で、1グループ30数チームずつ、A〜Fグループまで6ランクに分かれ、トーナメントは毎年春から行われているらしい。なんと今日は準決勝と決勝だという。各グループ毎、6社が優勝を決めるわけだ。とは言え、時間が不規則な業界。不戦勝でスイスイときてしまったチームもいたり。主人の会社も然り?かもしれない。強豪Aランクともなれば、社会人野球さながら。ポンポンや黄色い声援が飛び交い、運動会の本部テントを張っている「え?前乗りしてたの?」な熱い応援団もいる。お尻の方のランクは、主人の会社のような「ん?草野球?」なノリのところも多い。
いよいよプレイボール。試合は接戦、何度も同点に追いつき追いつかれ、かなり白熱した内容となった。主人の会社で子どもを連れて来ていたのは我が家だけだったので、ケンショーとアカネは他チームに負けじと一生懸命応援した。声が嗄れる程だ。そんな願いが神様に届いたのだろうか、なんと勝ってしまった。決勝戦である。選手たちを覗いてみると、彼らも予想外だったようで、もう午後の体力が残っているようには見えなかった。今日は数少ない20代選手が全員仕事と被ってしまい欠席、オジサン達もうボロボロなのである。しかしキラキラ眼のケンショーとアカネに「がががんばるね」と言ってくれたキャプテン。え、なに、子ども達よ、次の試合も見たい?帰れない。。。
ガッツリ食べると動けなくなるからと、おにぎりで軽く昼食を済ませる選手たち。申し訳なく思いながら、私たちだけクラブハウスへ。すると先程戦ったK社が入ってきて隣りの席となった。私たちには気づいていないようだったが、大変マナーの良い方々で(選手たちの年齢も主人の会社と同じくらい)「実に良い試合だった、久しぶりに楽しかった」と皆さんが口々に嬉しいことを言って下さり、「彼らには是非勝って欲しいが、彼らも満身創痍、難しいかもしれない」と心配までして下さっていた。ありがとう!K株式会社!
K社も3位決定戦が残っており、我々より先に試合は終わったのだが、その後の表彰式に出席される為、決勝戦を応援にきて下さった。最後までなんていいヤツらなんだ、K株式会社。それに引き換え、決勝戦で当たったU社は互いを讃えるような声援はなく、こちらのエラーを「いぇーい!」というような応援の仕方で、あまり気分よく観戦できなかった。ケンショーも苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
結果、U社が優勝、主人の会社は負けてしまった。「最後まであきらめるなー!」と叫んでいたケンショーは試合終了後、悔しくて号泣した。このトーナメントで審判を務めて下さっている方々は、野球経験のあるボランティアの方達で、ケンショーに向かって「君がんばっていたよ、選手じゃないけど、おじちゃんトロフィーあげたいよ」と言って下さった。選手の皆さんにも「ケンショーに救われた、ありがとう」と言って頂いた。恐れ入ります。
そんなわけで、主人が出た試合でもないのにチャッカリ真ん中に写ってしまった我が家の子ども。良い記念になった。皆さん準優勝おめでとうございます!お疲れ様でした。最後まで観られて良かったです。来年はグループ1ランク昇格決定、頑張って下さい。